PROFILE

前田 有美 ( Yumi MAEDA )

大阪生まれ~奈良育ち~神奈川・鎌倉在住

博士(スポーツ医学)、修士(保健学)

健康運動指導士、NESTA-PFT、NESTA-WOMEN45+Specialist

中学校・高等学校第一種教育職員免許(保健体育)

日本体力医学会、日本女性心身医学会 会員

一般社団法人 WELL-BEING UP 代表理事

動く私をご覧になりたい方へ(友人と一緒にYouTube)2020年9月

■ 大切にしている言葉:一期一会

■ 大切にしていること:自分をご機嫌さんにする、家族と過ごす時間(飼い犬も)、食べる・寝る・遊ぶ、私と関わりのある方々とのつながり

■ 趣味:スポーツ観戦(特にプロ野球)、声楽(歌う)、アウトドア(キャンプやBBQなど)、訪れた先の地元食材や名産品探し

■ 下記(地元海岸の一風景):音声に車やバイク音が入っていますので、気になる方は映像のみご覧ください

ブレインラボカマクラの事業に至るまで ~ ミッション、世界観の基盤形成 ~

健康(特に身体)に関する事業や仕事、そして学問は、人生の半分以上を共にした「パートナー」であるとともに、「ライフワーク」でもあります。

誰しも健康でありたいと願うなか、自分を構成している身体や心の変化と日々向き合い、生きていくならば、「自分らしいよりよい健康」を築けるのではないか?と考えています。

その取り組みをひとりでも多くの皆様にお伝えしたい思いです。

いつしかのタイミングに、自分自身の身体と心の健康を目指す社会的ムーブメントが起こるように、そして健康文化へと繋がる活動となるよう、そして、欲を言えば、国内から海外へと発信していきたい思いも抱いています。

私の「ヘルスケア人生」はチャプターに分かれ、現在はチャプター5の途中です。過去の思い出を振り返っている感が強いのですが、チャプター1~4まで一端をご紹介させて頂きます。

Chapter1! 自分の体験をきっかけに「なりたい仕事」を発見、多岐に渡る健康増進業務

部活(ソフトボール)での肩の投球障害をきっかけにトレーナーを志し、大阪ハイテクノロジー専門学校卒業。昔でいうところの大学受験失敗組。進路に悩んだ数年でしたが、この道を選択して心から万歳したい!!

医療法人永広会島田病院(現:医療法人はぁとふる 運動器ケア しまだ病院)健康管理部門で、生徒・学生から高齢者、アスリートや労働者の運動指導やコンディショニング、運動器疾患や生活習慣病予防業務に従事しました。

数十人に向けたエクササイズレッスン、地域住民向けの肩こりや腰痛教室のテキスト作成、中学生向けに機能解剖学とコンディショニングの重要性を説く機会を得られたのもこの時期でした。

結果、数千名の方々との運動器の疾患予防に関わる機会に数多く恵まれ、「多世代のニーズ」の多さを体感しました。そして、さらなる理論の学び、「痛み」の本質と伝え方(コミュニケーション)について関心を持ちはじめた時期にもなりました。

のちのキャリア形成に繋がるメッセージを頂き、チャプター2 へと歩みを進めるのでした。

「論理的思考を身につけよ」(理事長から頂いたメッセージ)

Chapter2! 社会人を経て学生に、身体と心の関連に関心~研究を開始

神戸大学発達科学部発達科学部人間行動・表現学科身体行動論講座卒業(現在、学部など改編)

担当教員・外部医療機関 整形外科医師にご指導を頂きながら、筋損傷患者の超音波画像診断結果と痛みの質および量的評価に関する卒業論文を作成しました。

大学は自由な学風で、1学年20名の小さな講座だったこともあり、先生や仲間、上級生・下級生と距離が近く、和気あいあいとした毎日でした。

四苦八苦したのは、保健体育教員免許取得のための実技系単位の取得でした…特に水泳と陸上。教員免許を取得したのは、将来的に子どもを使用する可能性があるかもしれない、人生を踏まえた上で、子どもについても多少なりの見識を持つことが必要だと考えたからでした。

また、在学中に母校スポーツ科学科非常勤講師として教鞭をとり、専門学校の授業準備~授業をしながら、大学では授業を受けレポートを書く日々を過ごしました。机に向かっている時間が相当長かったのですが、充実した濃厚な時間でもありました。

神戸大学大学院医学系研究科保健学専攻博士前期課程修了(現在、研究科など改編)

担当教員にご指導頂きながら、関節リウマチ患者(68名)の病態、日常生活状況や痛みと精神的要素に関する研究で論文をまとめました。対象になって頂いた患者の方々のインタビュー時の表情や言葉が今も記憶に残っています。修士論文「関節リウマチ患者のうつ傾向と不安に関する研究」

痛みの増強や言語表現には精神心理的要因が関連する知見として得たことで、「身体と心」の連動性や健康への繋がり、そしてあり様について深めたいと考え、次のステージを目指したのでした。

また、博士前期課程時代には大学附属病院リウマチ外来・スポーツ整形外来での学びの他、全国高校サッカー選手権出場高校のフィジカルチェックスタッフ、車いすテニス国際大会の選手向けコンディショニングスタッフとして参画させて頂きました。このスタッフ経験は、現在のコンディショニング指導にも応用しています。

また、60歳以上の方々が地域社会活動参加のために学ぶ、市立高齢者大学校健康学科講師として教鞭をとる機会をいただきました。このお仕事で「ファシリテーター」という役割を始めて経験し、学生主導の教育のあり方についても学んだ時期でした。

Chapter3! 研究の奥深さと挫折、経験を重ね、10年で博士の学位を取得

筑波大学大学院博士課程人間総合科学研究科スポーツ医学専攻修了

博士論文:肥満中年女性における運動実施が身体的および精神的要素に及ぼす効果に関する研究

更年期もあてはまる中年期の肥満女性(42名)に対し、有酸素系と筋力トレーニングの複合トレーニングの介入が身体的要素(身体組成、血液データ、筋肉の画像データ)と精神的要素(精神健康度や不安)に及ぼす効果に関する研究成果

介入実験、学会誌投稿、国内外での学会発表、研究プロジェクトメンバー参画の他、自治体の健康増進事業(運動教室)の立ち上げや運営に関するサポート業務も従事させていただきました。

スイス・ローザンヌで開催されたECSS(ヨーロッパスポーツ科学学会)での発表は、学会発表の中でも刺激と多くの学びがありました。英語でプレゼン、ドキドキしながらポイントとなる文書をまとめ、海外の研究者との質疑応答を終えた後、自己満足に浸った感覚は今もなおしっかり記憶しています。

大学院博士課程の編入学に伴い、関西から関東(つくば)へ拠点を移し、慣れない環境での生活でしたが、研究に恵まれた環境、活動に没頭できる貴重な時間に恵まれました。研究成果の報告を書くのに最後の一文を書けず、一夜を過ごしたこともありましたが、文章の構成力の難しさを痛感しました。

在学期間中、運動指導に関する書籍を共著させて頂いたり、テレビ出演(きょうの健康など)の経験も頂き、感謝の日々でした。

Chapter4! 企業に属することで実感した健康事業(ものづくり・サービス)の奥深さ

パナソニック株式会社(旧:松下電工株式会社・パナソニック電工株式会社)勤務

ヘルスケアに関する新事業、調査企画、商品企画などに従事

当時、電機メーカーなのに、商品を使ったサービス事業(女性専用のエクササイズスタジオ)を直営するという情報を知りました。また、博士課程で女性を対象にした研究をしていたこともあり、「女性」を顧客ターゲットにサービスを提供する点にも非常に興味がありました。

コンテンツ開発担当として入社し、エビデンス取得のための実験(当時「実践型R&D(=Research and Development」と呼んでいました)をしては店舗で運用するコンテンツとしてアップし、学会報告をしていました。また、減量やウォーキングなどのレッスン担当としてもお客様に対応する機会にも恵まれました。

のちに店舗はクローズになりましたが、その後も「ヘルスケア」をキーワードに健康や美容のコンテンツ制作に関わったほか、商品企画担当として、商品に関する各種調査(定量・定性を各種、多数)についても推進しました。

また、ものづくりをする開発メンバーとともに、試行錯誤を重ね、安全で安心でき、かつ効果を実感できる商品を社会へ送り出すことができたと感じています。もしかしたら、皆さまのお手元に商品があるかもしれません。商品発売後、実際にお客様に体感頂いて「声」を聞き、以降の商品企画や開発に活かすなどのマーケティング的な業務も経験しました。

お客様と接する中で、商品やサービスを通じて「健康のあり様」を考え、企業の一社員としても貴重な経験を積ませて頂いた期間でした。